高校生になってから僕は電車通学になった。
※高1の時だけで高2からは親から貰う定期代をネコババして30分かけてチャリ通してた。
住まいは練馬区だが、徒歩10分で板橋区にある最寄り駅から上り電車で池袋方面へ乗る。
もちろん電車は満員電車。
高校になる前も、もちろん生まれた時から東京に住んでるのだから何度かは満員電車も体験していた。
しかし、週5で満員電車は非常にうんざりした。
そこで驚いたのが、サラリーマンやOLの方々だ。
僕の家は3歳で親父が死んでるので、母子家庭。
かーちゃんは物心ついた時は美容師で働きに行っていて、小学四年生からは自宅をパーマ屋にしたから、おっさんが毎朝スーツ着て仕事に行く感じは全く触れてないから、親父のいない我が家では別の世界だ。
そんな中、毎日、毎朝、つらそうな顔をして電車乗ってる社会人の方々を見て凄いなーと、思った。
僕はこんな人たちみたいになれるのか?いやそれは多分難しいそうだと思った。
遊ぶお金欲しさ、レコード買う欲しさで高校生活はバイトに明け暮れたけど、金のためとはいえ仕事はめんどくさいもので、とにかくしたくなかった。働きたくなかったのだ。
なので、時給の良いパチンコ屋のバイトちょこちょこしつつ、普通に働きたく無いからDJを目指したのだ。
しかし、結局DJは食えなそうなので一年ちょいで諦めた。
使われて雇われで働くのはイヤだったので、あれこれ言われるのはめんどくさいから、やっぱり自分で店でもやるか、社長になるべきだと思った。
なので、美容師目指し美容学校にいった。
しかし、卒業後、すぐに店だせるわけでも、社長になれる訳でもなく、美容師として働き始めても根本的には変わらない。
漠然と店はやりたいとアシスタント一年目から思ってたけど、、、。
やっぱり働く事はめんどくさかった。
練習してる時はよいしたまには楽しい時もあった気もする。
しかし基本的に仕事はめんどくさいし、テンション上がる事は少なかった。
毎朝起きるのもとにかくキツかった。
ある時になんで働く事ってこんなめんどくさいんだろう?働かない事って無理なのかな?
という根本的な疑問を抱いた。
そんな時に、ふと、思いある事をしてみた。
1日に時計を見る回数をカウントしたのだ。
とにかく早く終わらないかなと毎日ずっとおもっていたから。
時計は実によく見ていた。いや。時計ばっかりみていた。
見たところで、だいたい時計は5分程度しか経っていない。
という事は1時間に10回くらい時計を見るわけで。営業時間の9時間、10時間で考えると、1日100回近く時計見るわけである。
て、事は一ヶ月で2500回。
一年間で3万回!
僕は一年間で3万回も、早く終わらねーかなと時を過ぎている事を願って時計をみるのだ。
これを60歳まで続けると100万回近く早く時間よ過ぎろと僕は時計を見続けるのだ。
ん??
まてよ??
人生って一回しか無い中で、自分の時間て凄く大事なものなのではないのなか?
仕事中の早く終われと願っている一時間も。
好きな事をしている時のあっという間の一時間も。
同じ時間だ。
なんかおかしいぞ。。??
僕は実は凄く大切なものを、ポイポイと乱雑にぶん投げて捨ててしまっているような気がしたのだ。
いや。捨てているというより、
僕にとっての仕事は時間という大切な限りがあるお宝をぶん投げて売っぱらっているのだと気づいた。
早く終われと思うような仕事中の時間を、あっという間におわってしまうような時間の過ごし方に変える方法は無いのか?
やっぱりそれは仕事をしないしか無い。
でも生きていく、食べていくには金が必要だ。
ていうか、仕事とか働くって、そもそもなんなの?
自分の時間を売るのが仕事なのか?
違う気がした。
そこで、ぼくは思った。
とりあえずやりたい事や、興味ある事をやってみよう。
その時に27歳。
僕は美容師を辞めた。
しかし興味があったとしてもお金にならないと、何にも意味が無い。
転職したが、全くお金にならなかった。
お金になら無いと自分の自信は全くなくなって、そして完全に砕け散って、ものの三ヶ月で僕は転職先のデザイン事務所を辞めた。
お金にならなかった理由は明白だった。
僕は会社に1円の利益もだしていなかったから。そんな中でも給料を頂けたことは未だに感謝している。
そして、元の美容師時代のお客さんからたくさんの声をかけて頂いて僕は面貸しという形で美容師に復帰した。
そして、めんどくさいと辞めてしまった美容師に復帰した自分はそこで、長年の仕事や働く事に対しての答えを手にしたのだ。
完全歩合制の店だったので、お客さんから頂いたお金がダイレクトに自分の収入になった。
そして、また僕が美容師でやっていく事をお客さんは喜んでくれて、場所も変わり予約も取りにくいのに僕の元にたくさんのお客さんがやってきてくれた。
そこで、気付いた答えというのが、人を喜ばすとお金が頂けるという事。
支払った金額に対して、お客さんが得た喜びが妥当か、それ以上にお客さん側がプラスに感じればお客さんは継続してお金を支払ってくれる。
なるほど。
そうか、仕事は自分の時間を売ってお金を貰うのでは無く、
人を喜ばせてお金を貰うことなのだ。
それに気づいたのが28歳早かったの遅かったのかは、わからない。
しかし、それ以降は一貫して相手喜ばせる事を考えて、行動し
役に立てて喜んでもらったり、
相手を儲けさせて喜んでもらったり、
問題を解決してよろこんでもらったり、
そしてその全てがお金を頂ける「仕事」という形になった。
仕事の「仕」は
仕える(つかえる)
という意味で、仕えるということは相手に奉仕するという事だそうだ。
奉仕する事
というと、堅苦しい。
簡単に言うとやっぱり
相手を喜ばす事。
これが、仕事なんだ。
しっかり漢字の意味を考えれば、十年近く考え込まずに早く気付けたのに。。。
今後も全ての仕事の全てのお客様に、喜んで貰えるようがんばっていきます!
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