クレーマーとシンクロ

先日ニュースを見ていたらこんなニュースがあった。

サービス業に従事している人でクレーマーに悩まされてたことがある。と、いう人は7割もいるそうだ。

かく言う僕も長らくサービス業に従事していると、キ○ガイのようなクレーマーに接した事は何度もある。

ただスタッフがもらってしまった、多くのクレーム対応をする中で、丁寧に話を聞いて謝罪をし、誠意をもって出来る範囲内での対応をすれば話が収まる事も多い。

しかし、話がまとまらなく長引いてしまう時もある。そう言った時は非常にこまってしまうのであるが、、、。



そのクレームをいう人の感情についてだが、先日始めて自分の感情がクレーマーの人の感情とシンクロするような、、
というかきっとこんな気持ちなんだろう。と、思う事があった。

事の発端はある日のランチに起こった。

お仕事でビジネスパートナーの木田さんと2人で池袋に行った。

待ち合わせは13時だったので少し早く池袋に行ってランチでも食べようとの話になった。

そこで、僕からの提案で麻婆豆腐を食べたいので、某デパート内の某中華料理店へ行った。

僕は山椒の効いた麻婆豆腐が、好きなのである。
しばらくぶりなのですごく楽しみにしていた。

時間に少し余裕があったので、せっかくだから前菜やデザートの着いたランチのセットをお願いした。

最初に前菜が来た。
前菜といっても立派なものではなくザーサイと、あと何かと何かが簡単にちょっとだけお皿に乗ってる感じだ。



その時である。

そこに2センチ程度の毛が二本入っているのがわかった。

一応美容師でテキトー男な僕は、毛に対してはかなり耐性がある。

なんか食っていて短い毛が一本入っていてもあんまり気にしないし、店の人に言う事もまずない。

しかし今回は割と目立つ所に二本入っていので、流石の僕もイヤな感じがしたので店員さんを呼んで、毛が入っている旨を伝えた。

「あ。申し訳ありません。お取り返しますね。」

と、あまり悪びれた感じもなく、さっぱりした謝罪。

お店もランチタイムで忙しそうだし、、、。
どうかと思ったけど、自分で言うのもなんだけれどもおおらかな僕はこれを受け入れて何も言わなかった。

ま。いいーか。
お得意のこれで済ませた。(笑)

前菜の後はお目当ての麻婆豆腐をご飯と合わせながら、ご飯おかわりまでして美味しく頂いた。

いつものように美味しかったし、毛が混入していた事も忘れかけていたのだが、、、。

店員さんがデザートの杏仁豆腐を持ってきた、その時事件は起こった。(´Д` )




杏仁豆腐を食べようとして、目をやると、、

ムムム!

なんと10センチもありそうな黒々したしっかりした毛がドカンと入っているのだ!

流石にこれには承服しかねる。

さっきと同じおばさんの店員さんをよんだ。

「あのー、これまた毛が入っているんですけど。流石にこれはおかしくないですか?2度も毛が入っているのっておかしいですよね。」

そしたら、なんと、

「あ。申し訳ありません。お取り返しますね。」

??

全くさっきと変わらない対応。

で、さっさと行ってしまった。

これは無いと思ったので、再度杏仁豆腐を持ってきた時に、冷静に

「あのー。2度も毛が入っていたのに、そんな態度での謝罪だけなんですか?とてもじゃないけど、納得できないのですが。」

と、言った所、

「すいません。確認してまいります。」

など、と言ってまたそのババア、、、。笑、、いや。おばさんの店員は姿を消してその後なしのつぶて。



普段生きていて、怒りというか、こう言った憤り(いきどおり)というのか?こんな感情になる事はそうそうない僕だが、
なんとも言えない感情が自分の中に、湧きまくっている。

その自分の感情を自分で分析してみた。
僕はどのようにしてもらえたら納得いくんだろう?

しかしそれがよくわからない。
ムカついてはいるがやっぱり冷静な僕。

しかし非常に納得いかないし、気分は悪い。

しかしながら、ボチボチ約束の時間だからその中華料理店を出て待ち合わせ場所に向かわなければならない。

気分の悪いまま会計に向かうと、スーツのようなカチッとした服を来た、おそらく社員?のような女の人がレジにいた。

「2度も毛が入っていたようで、申し訳ありません。お客様の分のお会計は今日は頂かない形で大丈夫です。
誠に申し訳ありませんでした。」

とのこと。

僕は、

「お会計は別になんでもいいんですけど、2度も毛が入っているのってなぜそんな事がおこるんですかね?
こちらのお店が好きで昔から来ていて、すごく残念でした。。
デパートに入っているような店舗で、あのような適当な謝罪はおかしいと思います。」

と、言うような事を冷静に伝えた。

しかし、相手の社員の女の人はただただ何度も、

「申し訳ありませんでした。」

だけ。。。

僕は、
「別にそんなに、ひたすら謝ってほしいという話をしているのではないんですよね。。もういいです。」

と、結局お金は頂けないとの事で、お金は払おうと思ったが、向こうもいやそれは、というので自分の分は払わずにお店を出た。



その後、自分の中に湧いた感情について考えてみた。

別にタダにして欲しいわけでなかった。
毛は入っていたが、その物自体は取り替えてもらった。

食事は全て平らげたのでお金を払いたくないとは思わない。

そして、散々、申し訳ありません。
と、いう言葉で謝られたけど、その言葉だけでは納得はできなかった。

それは土下座をしたからといって納得できる訳でもなく、土下座しろなんてそもそも思わないし、そういうお話では無い。

そしてお店を嫌いになった訳では無いし、麻婆豆腐はやっぱり美味しいので、またその店には食べに行きたいとも思っている。

ただ、今回の事は腹立たしい。。。

じゃーどうすれば納得できるのだろう?
僕が求める着地点はなんなのか?

これが苛立ちを感じている自分は、自分自身がよくわからないのだ。

それが故に更に腹が立ってくるという困った話だ。

その時!

あっ!
と、思った。

過去に自分がクレーム対応して、なかなか着地点が見えず話が平行線の時に、

「どのようにすればお客様はご納得していただけますでしょうか?」

と、言うと、その方は

「そういう問題ではないです!」

とか、

「そんなの私はわかりません!」

と言った答えが返ってきて、その時僕は心の中では

「お金よこせとかいいたいのかな?」とか、「話にならんわこの人」なんて正直思っていた。

でも、そういう問題ではないという事を当事者になった事によってものすごく理解できた。

非常に失礼な事を思っていたと反省した。


そしてどうしたら納得できるのか。

ミスをやらかしてお客さんを不快にさせた時にどのように対応するのが正解なのか。

あとあと冷静にがっちり考えてみた。

そして自分なりに相手の気持ちを考えて答えを出してみた。

1.まずはお客さんの言っている事を全て聞く。

2.そして、それに対しての謝罪を一言。やっぱりお代は頂かない。

3.次になぜそのような事が起こったかを検証し、こちら側の落ち度や不行き届きを認めて正直に伝える。

4.今後それが二度と起こらないように具体的なこういう対策、改善策を取って行くという事を伝える。
※日にちを空けて社内で話し合ってからでも良いかと思う。

5.そして、最後に心からの謝罪。と、もしご迷惑でなければまたご来店して頂きたいとも伝える。

6.もし再度来店してくれたら、前回のお詫びをまた改めて伝えて、今後ともよろしくお願いします。と伝える。


ここまですれば、キチ○イのガチなクレーマーではなく、まともな人だったらご納得頂けるのではないだろうか。

少なくとも僕は納得できる。。。



なんて事があった。

ブログを書くのに時間がかかったこともあり、この事があったのは結構前だったので、今改めて思うと今回の事はすごく勉強になったなーと思う。

僕は感情的に怒ったり、ふっと湧いた負の感情に任せた言動を吐いたり、行動を取る事はまず無い。

そして、そういった感情に任せた人間の様々な言動や行動はアホな人がするアホな事だと思っていた。

つまり難しい話ではないと思っていた。

怒りや不快には原因があり、それに対処する答えは、感情に任せた単純な事だけに簡単な理屈だと思っていた。

そして、それを抑えられない人を僕はやっぱりアホだと思っていた。

しかし、怒りや不快にも簡単には解決できない事や、治らない複雑な感情があるんだという事を知った。

人間の感情は単純な部分もあるけど、やっぱり複雑なものだなーと改めて思うのだった。

実に面白い。(^o^)

これからは怒りや憤りを感じている人と、対峙する時、簡単に片付けずになぜそうなのかという事をよく考えるべきたなと思った。

junpei murakamiの日記

渋谷で会社やお店とかいくつかやってるおっさんが、知ったようなクチを偉そうに語ってます。アホの戯言と思いご容赦ください〜(^o^)

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