先日見た日経MJに書いてあったのだが、小売業でも50%の会社が人手不足を嘆いているとのこと。
私の主戦場でも有る、美容業界も含め、サービス業も全く人が足りていない状況だ。
どのサロンさんオーナーの方にもまず聞かれるのが、
「村上さんスタッフさんどうにか集められないかな??」
っていう相談が一番多い。
自分で考えられる施策や使えるコネはフル活用し、あれこれやるのだが、結果を出すのは正直なかなか簡単ではない。
これからの少子化と、まだまだ美容室の件数が減らないこの状況を考えると、向こう10年はこの状況は改善されないだろうと僕は思っている。
僕が考える解決策は、今までに無いような新しいカタチの求人サイトを作るか、もしくは直接より良い職場を探している美容師さんと人を探しているオーナーがリアルで出会える場所を作るか、
ヴァーチャルで出合い系のように求職者と、求人担当者が会えるアプリでも開発するのか。
既存の媒体ではあまり頼れるものが無いのが、正直な現状だ。
なら自分で作るしかないな。と思い、種まいて育てているところである。
あまり期待せず、気長にお待ち下さい。。。。
■美容業界で働く人間が足りないのはなぜ?
が、しかしだ。
この人が足りない状況という事実はなぜ起きているのか??
ということを僕はじっくりと考えてみた。
じっくりと言っても帰りの徒歩10分間だけど。(笑)
社会全体のことまで考える余裕も義理もないから、僕は自分の業界である美容業界だけで考えてみた。
人が足りないというのは、つまり、
「働く場所がありすぎる。」
もしくは
「働く人が居ない」
の2つのいずれかであろう。
それ以外に理由はないと思う。
そう考えると、多分両方なのだと思うけど、どちらかと言うと
「働く場所がありすぎる」
こちらのほうが今は大きな理由であろう。
ということは現在の「人が足りない問題」の解決方法はどうすれば解決するのかの答えは簡単だ。
働く場所が少なくなれば良い。
ってことはつまり、
美容室が沢山ぶっ潰れれば良い。(^O^)
過激な事を言うようであるが、それが現実だ。
■生き残れる船には全員乗れるキャパはない
なぜならこれからは急激な人口減少社会になる。
その社会の中で、働き手である若い人の就職状況は「売り手市場」なのだ。
その売り手市場であるということは、好きな仕事や、条件の良い仕事を選ぶことが出来るということである。
その、仕事をなんでも選べるという状況で、競争が激しく、未来が不透明であり、肉体的にも大変だし、技術を習得するのにもの凄く時間のかかる、それなのに対して金にならない美容業界を選ぶ人は今後更に減っていく。
論理的に合理的にに考えると、どうやってもそうなってしまう。
現在も美容業学校を卒業しても、美容師にならない人が凄く増えているというので既にその傾向は始まっているのだろう。
結局はそういった大きい流れ、国家の置かれている状況(少子化)に抗うことはできない。
平成ベビーブームが起きたとしても、その産まれた赤ちゃんが大人になるまでには残念ながら僕は灰になっている。(笑)
せっかく自分が働いている業界なのに、マイナスなことを言うなと言う人もいるが、僕はそんなことは一ミリたりとも思わない。
今の状況は全員が生き残れる状況ではない。
生存できる船に乗れる人数は決まっているのだ。
こればかりは絶対に100%そうなのだ。と言い切ってしまおう。
これから多くのサロンは淘汰される。いや。サロンだけではない。あらゆる業種でイケてないところは淘汰されるのである。
なので僕はキレイ事を言うつもりはない。
他人のやっているサロンは潰れてくれたほうが良い。いや頼むからはやくどんどん潰れてくれい
自分と自分の周りには生き残って欲しい。なので手伝っているサロンさんやグループのサロンは絶対に生き残っていける、続けていけるやり方や仕組みを、頭使って考えていかねばならない。
そして友人のサロンも生き残って欲しい。僕が力になれるならなんでもしたい。
しかし、自分の知らないサロン。
他人がやっているサロンに関してはハッキリ言って、知ったことではない。
僕は聖人君子でもないし。
社会や他人の幸せを祈って自分が死ねるほど、お人好しでもなければかっこつけマンでもない。
友人と他人が死の淵に立っている時には、他人様には悪いが僕は迷わず友人を助ける。
■結局は経済合理性にのっとった流れに流れていく
ともかくだ。
僕がどうのこうの言ったところで、大きな大河の流れに逆らうことは出来ない。
美容室は常軌を逸したオーバーストアになってしまった。
(オーバーストアについては過去の私の記事も参考にどうぞ。^O^ )
過去には美容師数の増加に比例して、美容室の件数は増えてきた。
それは需要と供給を考えれば当然だ。
では今、美容師のなり手が減っていくということはつまり、
過去のまさに逆で、
美容師になりたいという需要がなくなっているのだから、供給側の美容室の件数は減っていく。
これも需給バランスを考えれば至極当然だ。
全ては「神の見えざる手」でもあるのかの如く、自浄作用とでも言うべきか。
数十年かけて美容室の数は、数十年後の人口にフィットした適正な数に勝手になっていくのだと思う。
しかし、もし!
全ての美容師の給料が新卒アシスタントでも年収500万とか貰えて、
スタイリストになった段階で、800万とか1000万とか貰えるんだったら美容師のなり手は増えるだろう。
が、しかしそれも難しそうだ。
店舗がたくさんある状態では、世の中の仕組み上、市場の上限は決まっていて1店舗あたりの利益は下がる。
事実、昔とは比べ物にならないくらい利益率は落ちている。長く経営されているオーナーさんからすると、ここ20年での利益率の低下はとんでもないものだという。
そんな中で美容師の平均年収を上げるということは不可能に近い。
もちろんそれが可能な店舗や会社もあるにはあるだろう。
なので、給料は多少は今後あがるだろうけど、著しくは上がることはなさそうだ。
なので、結局美容師数は増えない。
■そしてその先の未来は、、。
数十年後。。。それは2050年くらいかな。
きっとその美容師が足りない問題がは沢山の美容室がぶっ潰れて落ち着いてきたとしよう。
しかしその頃にはロボットがカットしたり、カラーしたり、シャンプーしたりっていうようなことになってたり。。。。
「昔は髪の毛のカットって人がやっていたんだよー!マジで!」
とか、言われていたりして。。。。
どうなることやら。
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